この大会は、昨年に参加するつもりでいた。しかし直前に捻挫して、立っているだけでも辛くて見送らざるを得なかった。そんなこともあっての今年、４月末は飛び石で連休とならなかっただけに、この日一日みっちり遊ぶつもりで行ってきました。（画像をクリックすると、別窓で拡大表示されます）

４月上旬　スケジュール確認

そろそろ要項が出る頃かと検索すると、栃木県弓道連盟サイトにあった。今年も５月５日開催。規模や所要時間が分からないけれど、足利学校やあしかがフラワーパークなど、気になるところには行けるだろうか。それに待ち時間に行けそうな範囲に弓具店もあるようだ。
４月下旬、通勤中に藤が咲いているのを見かけた。今年も忙殺されて、気付けばゴールデンウィーク直前になっている。この様子では見頃を過ぎてしまうだろうかとやきもきしながら、当日を迎えた。

５月５日　

景色はすっかり春の終わり～初夏で、田んぼには水が入って光が増幅されていた。すでに点々と早苗が整列しているところもある。曇り空の下、群馬方面の青い山並みが近づくと、いつしか麦畑が広がっている。二毛作の地域なのだろう。ナビに言われるがまま渡良瀬川（わたらせがわ）を渡り、市街を行く。思ったよりスムーズに進んで、８時15分頃に足利市総合運動場に到着。武道館脇の駐車場はすでに７～８割が埋まっていて、道着や弓矢を持った人がいる。

08:20　開場、受付

武道館はまだ閉まっていた。入口前のホワイトボードに立順表が貼られていて、９人１グループの立、１〜３の射場、１〜３人の立順で表されている。８時30分、開場。入って正面の第一武道場（剣道場）が控室。雛壇状の観覧席があり、その一角に陣取りまず弓を張って、受け付けをする。黄色い紙の食券を渡された。なくさないようスマホケースに入れておく。更衣室は複数あるようだ。２階に行くと第二武道場（柔道場）があり、廊下突き当たりの和室で着替えて戻ると、弓具店が準備中だった。

09:30　開会式、競技開始

国旗、市旗に礼。主催者挨拶に続き、市長をはじめとした来賓挨拶。競技説明では、筈こぼれ１回可、４中以上が予選通過で入賞の人数が足りなかったら３中の立順で決定などと説明があり、お祭りだからと繰り返されていた。堅いことは言いっこなしのようだ。９時40分頃に矢渡し、10時頃に開始。
大会の様子を見ていると、○×表示はなしで看的時に的中数を表示する、栃木県でおなじみの方法だった。立順表の記入枠がやけに小さかった理由が分かった。栃木、群馬、埼玉に茨城からの25立だから、参加者は220人くらい。麦茶と茶菓子類が矢取り道兼観覧席の一角にあり、ちょうど空腹を感じて始めていたので、クッキーを１枚もらう。出番までまだ時間があるから、ちょっと出かけてこよう。

11:00　足利堀江弓具店

〒326-0058　栃木県足利市元学町825-10　GoogleMap
定休日：毎週月曜日・第２火曜日・第３火曜日（10～３月） 他、夏季・年末年始など
営業時間：9:30～18:00

武道館から徒歩５分ほど行くと、ロゴから取った「弓」の看板を見つけた。新しい建物のようで、通路が広い。弓具店というと、店舗兼工房兼住居のようなところが多く、作業など見るのも興味深いけれど、今後はこういうショップ然としたところが増えるのだろうか。店内を見ているうちに、中高生親子がやってきて、矢など選んでいる。

11:50　１回目

空腹が極まってきた。非常用にバッグに忍ばせていた、カロリーメイトゼリーが役に立つ日が来た。まずは一手坐射。射位に立つと、刈り込まれた矢道にシロツメクサの白い花が点々とあることに気づいた。花咲く矢道は初めてかも。甲矢は暴投、乙矢で持ち直し。昨年の暮れから左の脇〜腕にかけて具合が悪く、最初の１本は大きくはずすかきちんと中るかだった。なぜそうなるのかは掴めていない。

12:10　昼食、出かける

矢を回収して戻ると、弁当の配布が始まっていた。午後の再開は12時45分からとのこと。ようやく食事にありつき、次の出番まで時間があるからまた出かけてこよう。

13:00　川田弓具店

〒326-0044　栃木県足利市助戸1-655-3　GoogleMap
定休日：水曜日
営業時間：8:00～19:00

車で10分ほど行くと、スーパーやホームセンターの立ち並ぶエリアがあり、その向かいに遠的の色的を見つけた。しかしカーテンが閉まっていて、やっていないようだ。定休日ではなかったと思うけれど、臨時休業だろうか。とりあえず情報だけ載せておこう。

収穫のないまま戻る道の先では、何かイベントをやっているのだろうか。気になって進んでみるも、渋滞にはまりそうな予感がして、寄らずに戻ることにする。道すがら、道着姿の人を見かけた。

15:15　２回目、射詰

四つ矢立射。何とか羽分。割といい矢所だっただけに、暴投だった１本目が悔やまれる。予選通過は逃したので、弓矢を片付け、朝とは別の更衣室に行って戻ると、拍手が聞こえてきた。どうやら優勝が決定したようだ。続いて遠近競射。16時20分頃に決定。
射場にどやどやと人がなだれ込んできた。これから射詰らしい。佐野であったやつかと思い出し、自分が見た要項には「射詰」としかなかったので、茨城や千葉で見られる、一手坐射の束中が予選通過と勘違いしていたことに気づいた。競技説明をメモしている間に聞き逃したようだ。地域性と面白がるより、引く機会を逃した悔しさが勝る。余興らしく立順もなく次々と矢が放たれ、矢取りの度にふるい落とされて、決まったのは６本目だろうか。結局は中る人が残るけれど、本戦では３中以下だった訳で、そんな人でも振るわないことがある弓の難しさを思った。そろそろ17時で時間切れ。閉会式はこれからだけれど、次に行くことにしよう。

17:30　あしかがフラワーパーク

運良く渋滞にはまらず夜の部の開始ぴったりに来られた。射詰を辞退したからと思うことにする。入園料2,000円ということは、見頃を少し過ぎたところだろうか（最大2,100円）。明るいうちにと、色とりどり、形もいろいろな花が咲き乱れる園内を、早足で一通り見て回る。紫の藤は盛りを過ぎたところでも、白や黄は今こそ盛り。下から上へと伸びる草花と、枝垂れる藤の対比に見えた。外国人客も多いようで、耳慣れない言語がそこここから聞こえてきた。混雑を避けて高台へ向かう。芝生の斜面に椅子の並ぶお休みエリアがあって、休憩ついでに日没を待つ。
19時、すっかり暗くなった。もう一周見て回ろう。夜の闇の中、花の匂いが強く感じられる。スポットライトに照らされた花々は、陰影に際立ち、昼とは違う景色を見せていた。

20:00　帰路

最後に佐野ラーメンと、とりあえず道なりに進む。ラーメン屋があったら入るぞと見ていたけれども、通った道が悪かったのか横浜家系とか求めているのとは違う店ばかりで、いつしか佐野から離れていた。行き当たりばったりでなく、目的の店を定めておかないとならなかったようだ。もうラーメンなら何でもいいやという気になって、幸楽苑に寄って帰る。

　後日、足利春まつりのちらしを見たところ、弓道大会の情報も載っていて、そこには「射詰の部　本射30位入賞者以外の方」とあった。間接的な情報は省略されることがあるようだから、今後は可能な限り複数の情報を確認しようと思った。次回があったら、定番の足利学校、鑁阿寺（ばんなじ）、織姫神社に行きたい。