20021111
資料(射法訓)
こんなの見つけました。

imageそもそも、弓道の修練は、動揺どうようつね無き心身しんしんを以って押し引き自在の活力を有する弓箭きゅうせんを使用し、静止不動の的をつらぬくにあり、その行事ぎょうじたるや、そとすこぶるる簡易なるが如きも、其の包蔵ほうぞうするところ心行想しんぎょうそう三界 さんがいわたり、あい関連かんれんして機微きびかん千種万態せんしゅばんたい変化へんげを生じ容易に正鵠せいこく捕捉ほそくするを得ず、あしたに得てゆうべに失い、これを的に求むれば、的は不動にして不惑、之を弓箭きゅうせんに求むれば、弓箭は無心にして無邪むじゃなり。唯々ただただ之を己にかえりみ心を正しうして一念正気いちねんしょうきを養い、正技せいぎを練り至誠しせいつくして修行に励むの一途いちづあるのみ。正技せいぎとは、弓を射ずして骨を射ること最も肝要なり。心を総体そうたいの中央に置き、しこうして弓手ゆんで三分の二つるし、妻手めて三分の一弓を引き、しこうして心を納む、これ和合わごうなり。しかる後、胸の中筋なかすじに従いよろしく左右に分かるる如くこれを離つべし。書にいわく、鉄石相剋てっせきあいこくして火の出ずること急なり。すなわ金体白色きんたいはくしょく西半月にしはんげつくらいなり。