帯を締める位置といえば、正面から見た時に男性は骨盤のでっぱりに締め、女性はウエストの下に締めている。意外とこの位置の感覚がつかめていないのか、時折違和感のある人（男性がウエストで締める「バカボン」や、下過ぎて袴の裾を引きずる「殿中でござる！」、女性の「胸高」）を見かけるので、こんなのを作ってみました。●は骨盤のでっぱり、●はへそ、■はおおよその帯の位置になります（男性の図は周囲の男性に聞いた結果、女性の図は私が締めている位置であり、体格等により、位置は微妙に異なります）。
　よく帯を締める位置を「腰」と言い、たいていの人、特に男性はそれを「骨盤のでっぱり」と認識しているようだけれど、それは少し違うように思える。↓の女性の正面図は、男性よりずっと上のように見えるものの、横からの図を見れば、男性に同じくきちんと腰（痛くなった時に叩くあたり）に締まっている。以前ためしに骨盤のでっぱりに帯を締めてみたことがあるけれど、腰よりもずっと下に締めることになるので、上体がぐらぐらとして胴造りが決まらない上に、帯の下辺が股関節に接してスレてしまうのではないかと思った。時々男性に「女性は帯を締める位置が高い」と言われるけれど（確かにそんな人もいるけれど）、男女の骨格の違い、「腰」の認識の違いがそんな誤解を生んだのかも知れない、と思ったりしている。

帯を締める位置
男性の場合	女性の場合